ドクターヘリのドラマ「コードブルー」が放送されてから一躍有名になったドクターヘリ。
知名度と共にドクターヘリ志望の学生さんも大幅に増えました。
コードブルーの放送から何年もたっていますが未だにその人気は衰えていないようです。
今日はそんなドクターヘリの整備士を目指す学生さんに向けて、どういう進路を選べば良いかを解説します。
いきなりドクターヘリ整備士にはなれない
そんなぁ…とショックを受けましたか?
でも現実はそう甘くはありません。
ドクターヘリの担当整備士になるには様々な資格や経験が必要です。
詳しくはこちらの「ドクターヘリ整備士の仕事とは!?年収や必要な資格も紹介します」で解説していますが、ヘリコプター運航の中でもドクターヘリ業務は難易度が高い業務です。
そのため整備士資格を取ったあとも、最低でも数年以上の整備経験や運航経験をつむ必要があります。
とは言いつつも、ドクターヘリの整備を行うことはできる
上で書いたように、ドクターヘリの運航要員として担当するには長い時間が必要ですが、整備を行うだけなら他の機体とかわりません。
機体の整備資格さえ持っていれば責任者として機体の整備を行うことができます。
もっと言ってしまうと新入社員で整備資格を持っていなくても、資格保有者の指示のもと、整備業務に従事することはできます。
運航要員として飛ばすことはできなくても、基地などで大掛かりな整備作業を担当することは十分にあり得るという事です。
ではやっと本題です。
ドクターヘリの整備士になるためにはどんな進路を選べば良いのでしょうか。
1.航空専門学校
航空整備士への王道コース!
航空整備士として活躍する先輩の大部分は航空専門学校の卒業生です。
3年間かけてみっちり飛行機やヘリコプターの勉強ができるので航空機の基礎をしっかりと身につけることができます。
長年つちかったノウハウで試験対策もしっかりサポートしてくれるのが魅力ですね。
そして先生方はエアラインや航空会社の整備現場で働いてきた方が多いですので、現場の生の声を聞けるというのは大きいと思います。
整備士の実地試験では実際の作業とか運航のときに気を付けるポイントなども重要な知識として質問されますから心強いですね。
おすすめの航空専門学校はこちら
航空専門学校といっても日本にはたくさんの学校があります。
実はその中で整備士になるためにより確実な学校と、そうでない学校があります。
詳しくはこちらの「【航空整備士】国土交通大臣指定航空従事者養成施設とは‐学校一覧」で解説していますが、
この小難しい名前がついている「国土交通大臣指定航空従事者養成施設」に指定された学校を選ぶのがおすすめです。
この指定施設に進学するメリットはいくつかありますが、大きいところでは
- 国の実地試験が免除される
- 航空会社への就職が有利
上のリンクの中に、指定施設に認定されている学校一覧もありますので、ぜひご覧ください。
気になる学校があればまずはこちらから資料請求をしてみてください。
2.整備士資格が取れる4年制大学
航空専門学校と大学のいいとこどり!?
2つ目の選択肢は4年制大学ながら整備士の国家資格が取得できる大学です。
一般教養も勉強しながら航空機の勉強も、となるので少々忙しいキャンパスライフとなる可能性は高いですが、
大学は出たいけど絶対にドクターヘリ整備士になるんだという意志の強い方にはおすすめの選択肢です。
おすすめは崇城大学
専門学校と同じように、4年制大学で航空整備コースを謳う大学はいくつかありますが、私がおススメするのは「崇城大学」一択。
理由は上の航空専門学校のところで書いたのと同じ理由です。
4年制大学で指定航空従事者養成施設に指定されているのは崇城大学のただ1校なんです。
3年生からは空港キャンパスに学びの場を移して実機を使用して資格取得を目指します。
実際に旅客機が離発着する空港で学べるというのは非常に大きなアドバンテージだと思いますよ。
ドクターヘリ整備士志望で崇城大学に進学する際の注意点
ひとつ注意しなければいけないのが、崇城大学の航空機整備学専攻コースは飛行機での受験という点だということ。
ヘリコプターがやりたいのに飛行機の学校をおすすめするの!?と思われるかもしれません。
でも大丈夫です。
先輩方の実績で多くのヘリコプター運航会社や、官公庁に就職しています。
一例を挙げると、朝日航洋、東京消防庁航空隊、横浜市消防局航空隊、北海道警航空隊…
二等航空整備士の資格をヘリコプターで取ろうが飛行機で取ろうが実は実務上は大して差は無かったりします。
どうせ一等航空整備士をとる必要があるのですから。
ただ、モチベーションの維持という点では注意しなければいけないかもしれません。
そこはヘリ志望の友達を作ったり、ヘリコプターのことも自習してみたりしてうまくモチベーションを保つようにするといいでしょう。
こちらの記事も参考にご覧になってください。
3.それ以外の4年制大学
航空宇宙系の学科がおすすめ
3つ目の選択肢として紹介するのは一般の4年制大学です。
では数ある学部、学科の中でどこかおすすめかと聞かれたら「航空宇宙系の学科」と答えます。
航空宇宙系の学科で勉強する内容や大学一覧はこちらの記事にまとめていますのでぜひご覧ください。
航空系の学科がある大学特集!航空会社、メーカー、研究職への就職に強い!
理工系の学科であれば就活時に差はない!?
逆に航空系じゃないと航空整備士になれないかと問われたら、答えは『NO』です。
実際に周りの4年制大学出身者を見てみると、航空系ばかりではありません。
機械工学科や自動車工学科などの機械系と言われる学科をはじめ、電気・電子学科や物理学を学んできている人もいます。
人事の同期に聞いても、理工系の学科であれば優劣はつけていないと答えていたので間違いないと思います。
文系の学科でも航空整備士になれる!?
これもたまに質問を受けるのですが、
「文系学科に通っていますが、航空整備士に興味があります。就職はできますか?」
というようなパターンですね。
結論から言うと、『例は少ないけど、可能』です。
文系学科出身者が少ないのは、個人的には就職が難しいからではなく、整備士を目指す人が少ないから。だと思っています。
実際に私も文系出身者で整備士ライセンスを取得した人を何人も知っています。
やはりはじめは苦労していますが、すぐに慣れて誰が理系出身で誰が文系出身なんて分からないし、誰も気にしないので大丈夫です!!
少しでも興味あるな、チャレンジしてみようかなと思った方は専門学校、大学の資料請求から始めましょう!
ここが皆さんの初めの一歩になりますように。