航空機のおはなし

ヘリコプターの価格ってどれくらい?宝くじ当たったら買える?

こんにちは、フライト兄貴です。

皆さんはヘリコプターの値段ってどれくらいかご存じですか?

ほとんどの方は知る由もないですよね。

今日はそのあたりをご紹介していこうと思います。

ヘリコプターを買おうとしている方は…いないと思いますが、話のネタくらいにしてもらえれば嬉しいです。

ぜひ最後までご覧ください。

この記事の信頼性について

  • この記事は現役のヘリコプター整備士が書いています
  • 価格の数字は販売代理店の売値や、官公庁の入札結果、海外の中古機取引の情報から得ています
  • 販売価格と乗り出し価格には差があります

結論

いつものパターンで結論からお答えしますよ!

ヘリコプターの価格は安いもので3,000万円程度から大型機だと30億円と、非常に幅が大きいです。

ご購入される際は使用用途に合ったヘリコプターを選んでくださいね^^

それと、ヘリコプターは維持費も高いので毎年の予算もしっかりとご用意ください!

それでは解説していきます

ヘリコプターの値段は決まっていない!?

ヘリコプターの価格…想像もつきませんよね?

整備士だってよく知らなかったりするぜ

整備してるのに知らないの!?

そう思われるのも無理はありませんが、実際のところパイロットも整備士もなんとなーくの値段しか知りません。

というのも、ヘリコプターは使用用途に合わせて多種多様なオプションがあったり、発注機数によって割引が効いたりと定価があって無いようなものなのです。

そもそもの定価も、メーカー側のアップデートによってどんどん変化していくので、現場でヘリを扱っている人間もそんな程度の認識なのです。

ということで、実際の機体を小型、中型、大型に分けて価格を見ていきましょう!

個人で買うならやっぱり小型機!

ロビンソン R44 (Robinson R44)

いわずとしれたベストセラー機ですね。

ロビンソンはアメリカのカリフォルニアにあるメーカーです。

その中でもR44はピストンエンジンを採用したヘリコプターで、非常に安価なのが特徴です。

日本においては大阪航空(株)、(株)アルファーアビエーション、佐賀航空(株)などが正規代理店として輸入・販売を行っています。

R44の新車価格 $475,000

日本円にしておよそ5200万円

ロールスロイスのファントムと同じくらいですねっ!笑

パンピー(死語)にはどっちもピンとこないなぁ

このヘリコプターは遊覧飛行でもよく使われています。

ロビンソン R66(Robinson R66)

先ほどと同じくロビンソンの機体です。

こちらはタービンエンジンを搭載した上位モデルになります。

R66の新車価格 $900,000

日本円にして約 9,850万円

ちなみに、日本において富裕層と呼ばれるのは、金融資産が1億円以上の方々だそうです。

いちおくえん・・・( ゚ ρ ゚ )ボー

エアバスヘリコプターズ AS350B3(Airbus Helicopters AS350B3 / H125)

今や世界の小型単発機(エンジンが1基の機体の事)といえばこのAS350(H125)ですねー。

フランスのエアバスヘリコプターズ社が開発した機体で、パワーにも余裕があり色んな用途に使える機体です。

エアバスは日本法人のエアバス・ヘリコプターズ・ジャパンを設立していますので、このエアバスジャパンを通して購入することになると思います。

AS350B3の新車価格 $3,500,000

日本円にして 約3億8000万円

さっきから新車新車って車かよ!!

新造機って言われても違和感あるでしょ?整備士もパイロットも新車って言いますw

世界の主力はやっぱり中型機

川崎重工業(エアバス・ヘリコプターズ)BK117(KHI / Airbus Helicopters BK117 / H145)

出典:川崎重工業株式会社

日本の川崎重工業が現在のエアバス・ヘリコプターズ社と共同開発した機体がBK117です。

EMS機(ドクターヘリ)や、警察や消防の航空隊の機体として活躍しています。

現在主力のBK117C-2やBK117D-2の価格は約11億円

レオナルド(アグスタ・ウェストランド) AW139(AgustaWestland AW139)

今最も売れている機体、AW139です。

猫も杓子も139といった感じで、どんどんこの機体に置き換わっています。

日本における代理店は三井物産エアロスペースです。

AW139の新車価格 $13,000,000

日本円にして約14億円

高い!と思ったそこのあなた!

この機体で災害救助をして、一人でも助かる命があるのなら安いと思いませんか?

シコルスキー S-76D(Sikorsky S-76D)

アメリカ元大統領のトランプ氏のプライベート機の後継機に当たる機体です。

(トランプ氏のプライベート機はS-76Bです)

S-76は流線型の美しいフォルムと静粛性で世界のVIP達に愛されている機体です。

76という数字の由来は、原設計が1976年だからです。

日本における代理店は三菱商事が行っています。

S-76Dの新車価格 $15,000,000

日本円で約16億4000万円

これを個人で買える人がおるっていうのが信じられん

サイズも価格も桁違いな大型機

エアバス・ヘリコプターズ EC225(Airbus Helicopters EC225)

出典:Airbus Helicopters

エアロスパシアル AS332の後継機であるエアバス・ヘリコプター EC225は民間、軍用双方で使えるヘリコプターを目標に開発された機体です。

日本における民間企業では種々の理由からAS332が主力で使われており、EC225を採用している企業はありません。

海上保安庁や警察で使用されているほか、陸上自衛隊では皇族や政府関係者等のVIP輸送専用機として運用されています。

そんなEC225の新車価格は$25,000,000

日本円で27億5000万円ほどになります。

シコルスキー S-92( Sikorsky S-92 )

主に北海油田などで石油リグへの人員輸送で使われている機体です。

最大19人の乗客を運べる余裕のキャビンを有しています。

日本における代理店はS-76と同じく三菱商事ですね。

S-92の新車価格 $27,000,000

日本円で約30億円

中古機でも平均 $13,000,000(約14億円)だそうです。

こんな機体をバンバン飛ばせるほど石油って儲かるんだなぁ

ボーイング CH-47(Boeing CH-47)

通称チヌークですね!

軍用の輸送ヘリコプターで、日本でも陸上自衛隊と航空自衛隊で運用されています。

CH-47 新車価格 約70億円

軍用ヘリコプターなので一般に価格が公開されていないのと、各国向けに様々な改修がされていて、仕様が全く違うので、H29年度の防衛予算から引っ張ってきました。

うひょー、チヌークの整備してみたいなぁ

まとめ

小型機3機種、中型機と大型機は2機種ずつ紹介しました。

注意点としてはメーカーのプライスリストに載っている値段に輸入代理店に支払う手数料や輸送費、書類代など色々な追加費用が発生しますので、もし個人で購入を考えている方がいれば(いるか?)気をつけてくださいね^^

それと航空機は維持費も大きいので注意が必要です。

家の庭は置くスペース無いし買うのは諦めるか。。。

という方は遊覧飛行はいかがでしょう。

あとは中古機という選択肢もあります。

今回中古機の値段も調べていて興味深かったのは、ヘリコプターも車と同じようで値落ちの大きい機体、小さい機体というものがあるようです。

こちらの「中古機ならいくら?ヘリコプターの値段を徹底調査」で紹介していますので、今回の記事がおもしろいと感じて頂けたならぜひこちらの中古機の値段と見比べてみてください。

そしてそして、飛行機の値段については【2023年最新版】旅客機の値段まとめ!セスナ機やA380の価格情報の方で調査結果を公開しています。

ちなみに、今回紹介した機体の一部はこちらの記事で最高速度の紹介もしていますので、よかったら参考に見てみてくださいねー_(._.)_

以上、ヘリコプターの値段について解説しました!!

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