どうもーフライト兄貴ですっ
今日はヘリコプターの飛んでるスピードについて説明しようと思います。
皆さんのイメージだとどうですか?
ゆっくり飛んでるイメージがありますか?
上空をビューンと一直線に飛んでるイメージですか?
ヘリコプターって自由に加減速できるし、
何なら空中停止までできてしまう乗り物です。
特にヘリコプターを目にする機会って、
事件・事故が起きたときの取材のヘリコプターだったり、
ニュースで見る災害での救助を行うヘリコプターだったり、
ゆっくり飛んでることが多いですよね。
だから割とみなさんがイメージされるヘリコプターの速度ってまちまちだなぁという印象があります。
結論
結論です。
①ヘリコプターの最高速度は新幹線と同じくらい
②急いでいないときは最高速度は出さない
③ヘリコプターの最高速度はこんな理由で決まっている
- 前進側ブレードの衝撃派の発生
- 後退側ブレードの失速
まずは実際のヘリコプターの速度を見ていきましょう。
機種別最大速度の例
例えば・・・
空飛ぶフェラーリ!?AW139
今世界でバカ売れしているイタリア製のAW139という機体です。
こちらの機体の最高速度は167kt(150)
約310km
おフランスが生んだオールラウンダーEC135
続いてこちらのフランス製のEC135
日本では報道やドクターヘリなどに使われています。
最高速度は140kt
約260km/hです
空飛ぶロールスロイスS-76
最後に、アメリカ製のS-76
機内の静粛性が非常に高く、VIP輸送などによく使われます。
最高速度は155kt
約287km/hです。
つまり新幹線と同じくらい
やはり機種によって速い/遅いはありますが、
最高速度はおおむね新幹線と同じと思ってもらって大丈夫です。
でもこれはあくまで最高速度の話で、巡航時は最高速度の8掛けとか7掛けで飛んでいます。
なぜかというと、あまり速く飛びすぎると燃費の問題や振動などの居住性の問題が出てくるからですね。
そこそこの速度で飛ぶ方が環境にも機体にも人にも優しいという三方よしというわけです。
ヘリコプターが遅い理由
さて、なぜヘリコプターは飛行機に比べて速度を出すことが出来ないのでしょうか。
それは。。。
揚力(機体を持ち上げる力のこと)の発生の仕組みが違うからなんですね
具体的に説明していきましょう!
飛行機の揚力の作り出し方
飛行機の場合は、
エンジンによって機体を前方に押す力(推力)を発生させて前進速度をつけます。
そして主翼に当たる空気の流れによって
機体を持ち上げる力(揚力)を発生させて飛んでいる訳です。
揚力を得るために自分自身が前進する必要があるんですね。
ということで、飛行機は十分な揚力が得られる速度まで加速するために、
長い滑走路が必要なのです。
ヘリコプターの揚力は?
それに対してヘリコプターは。。。
機体の上に付いているメインローターブレードと呼ばれる翼をものすごい回転数で回します。
するとその羽に当たる空気の流れによって
機体を持ち上げる力(揚力)を発生させて飛んでいるんです。
つまりヘリコプターは飛ぶために、
エンジンによって翼を高速で回転させている。
一見すると同じ原理に見えますね
どちらも翼に当たる空気の流れによって揚力を生み出しているんですから。
ところがどっこい、ヘリコプターの方は回転運動なんです。
回転運動?
それがどういう関係があるんでしょう。
前進速度が付いている場合、
その回転体の前進側と後退側で速度差が生じるんです。
図で解説!
以下の例で見てみましょう
メインローターの回転方向が反時計方向だとすると、
前進側(図の右側)と後退側(左側)で対気速度差が生じることになります。
前進側ブレード
前進側は前進速度とともに対気速度も上がります。
すると先端部分では音速を超えてしまうことによる衝撃派が発生してしまうんです。
その結果抵抗が急激に大きくなり、速度を上げられないのです。
後退側ブレード
続いて後退側ですが、前進速度都ともに対気速度は減少していきます。
その結果同じ揚力を出そうと思うと
より迎え角を大きくする必要がありますが、どこかで失速角に達してしまいます。
また前進側と後退側で揚力差が大きくなってしまうことも問題です。
まとめ
ヘリコプターの最高速度は新幹線とおなじくらいです。
最高速度がある程度決まっている理由は、メインローターを回転させて揚力を発生しているからで、前進側ブレードの衝撃派の発生と後退側ブレードの失速が問題になるからである!
以上、ヘリコプターの速度はどのくらい?について解説しました。
いかがでしたでしょうか。
後半は少し難しい内容になってしまいましたが、
なんとなく理解できたでしょうか。
どうでしょう、ヘリコプターに興味が出てきましたか?
少しでも面白そうと思ったらぜひ整備士を目指してみてください。
一番の近道は航空専門学校で資格をとることです。
こちらの記事を読んでみてくださいね^^